住まいを、「家族から考える」「社会的に考える」という視点が、欠落していたからではないでしょうか。これまで、社会学者、心理学者、医師をはじめとしたさまざまな専門家が、家族について論じてきましたが、家族が日々の暮らしを送る住まい、いわば、家族か展開される土台である住まいと繋げて考える視点はなかったように思います。依然として、家を買ったり建てたりする際に消費者が接するのは、不動産業者であり、ハウスメーカーの営業マンであり、せいぜいが設計担当者です。家族を育む器であり、一生に1度の大きな買い物である住まいなのに、商品としての側面にしか目を向けない「専門家」としか接する機会がない現状が、住まいのソフト面や文化に考えを至らせることを難しくしています。妻任せにする傾向が強い現状を考えると、夫が住まいの混乱に目を向け、積極的に参加することから、家族が家族たり得る住まいが生まれると思うからです。
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