施行から5年、環境省は土壌汚染対策法の見直し作業に着手している。早ければ2009年の通常国会に改正案を提出する見通しだ。見直しにより法定調査対象や浄化義務対象が拡大すれば市場拡大につながる。このため、民間企業は土壌浄化事業への参入や強化の動きを活発化させている。03年1月に施行された土壌汚染対策法では、工場跡地などを再開発して市街地などにする場合、土地所有者が土壌汚染を調査し、必要な場合には除去することを義務付けた。
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土壌環境センターが土壌汚染調査・対策事業を行っている会員を対象に実施した調査によれば、同法施行後は受注件数、受注金額とも年々増加傾向にあり、06年度は、件数ベースで施行前の02年度比4.3倍の1万4790件、金額ベースで3.6倍の1993億円に拡大している。しかし、土地所有者らによる自主的調査が9割近くを占め、同法に基づく調査はわずか数%にとどまっている。現行法では、汚染の可能性のある土地でも法に定める条件に該当しなければ、調査や対策が義務付けられない。このため、汚染が土地利用を膠着化させるブラウンフィールド問題を招くおそれがあることや、汚染土壌についての情報開示や履歴管理の仕組みが不在であることなどが課題として指摘されている。さらに、浄化にかかる土地所有者の負担を軽減するため、対策基準を一律のものでなく、土地利用に応じて基準を分ける検討も行っている。いずれにせよ、法改正はこれまで以上に土壌汚染の調査と対策を促進することがねらいであるため、土壌浄化ビジネスの市場拡大は堅い。こうした動きに対応して、エンジニアリング会社や土壌・地盤関係の技術をもつ専門業種のほか、コンサルタントやゼネコン、道路会社なども土壌浄化ビジネスへの投資や新技術・新工法の開発に積極的な姿勢を見せている。